とある計画。

この一週間、関わる計画のパース製作に時間を費やし過ごす。
仕事量の読めない仕事にて計8枚のパースを製作したのだけれど、期限に滑り込ませる事が今は不思議と出来る。
想を求める仕事はこの限りではないものの、どの程度の仕事量を要するのかは、考えるより体が覚えているらしい。


これは要望にはなかったものの、自分が描きたかったので描いたスケッチ。
これの為に結局、久しぶりに徹夜をしてしまった。
連休ですし、シーズン最後のローテンションでピッチャーが後を考えずに全力で投げる感じだろうか?
迂闊に徹夜仕事をしてしまうと、回復に時間を要するので、その後の予定が目茶目茶になってしまう。
ある程度は下書きを作っていたものの、手描きは緊張するもので、勢いのような集中を要する。
上手い下手はあるものの、伝わるスケッチに至っていてくれると良いなー



パースを製作するとはどういうことか?少し書いてみたい。
CAD上で3Dモデルを製作する。次いで別ソフトでレンダリングを行う。
レンダリングは、マテリアルを与える作業からスタートする。つまり、壁はこれ、床はあれ、という具合に。
その後に照明を設定する。太陽光も含め検討をする。本当の照明を灯すようには上手く行かないので、
補助光等を加えて調整を計る。そして、PCに計算をさせて画像を得る事になる。


ではどのシーンをパースにするか?3D内の空間を彷徨い、良いアングルを探し、レンズを選んでカメラを構え、
撮影をするようにレンダリングをする。



同じ部屋でも、構えるカメラのレンズによって印象が随分異なる事がわかるだろう3枚。
これは試しにレンダリングしたもの。上は標準レンズ、中は広角レンズ、下は超広角レンズ、
という具合だろうか。PC上では手前の壁を無いものとできるので、離れた所からも撮影が出来る。

 
上は正しい絵だけれど説明的だろうか。中は広がりも感じられ印象を伝えるにも適当かなと思う。
下はやりすぎ、実際以上に広く見えてしまう。
現実の撮影も同じ事が起こる。手前の壁を無い事は出来ないので、超広角に頼らずにより適切であるよう心掛ける。


一枚のパースを製作するには、こんな感じで製作した3Dモデルの中を彷徨い、良いアングルを探しつつ、
様々なレンズを試して適切な一枚を求める・・・


自分はパース専門家ではないので、あくまで設計時にイメージを作って頂く事を目的にしている。
なので、製作は短時間で取り組む。実際、綺麗に作ろうとすると恐ろしく時間を要してしまう。
パースが成果品となり目的となっては本末転倒、伝わるに十分なものであることが欠かせない。
現実の建築が良い事が目標ですし。


図面だけではやはり伝わらない。図面で理解できるのは訓練をした者、設計者や施工者。
平面で間取りを確認するのは比較的容易だけれど、空間を考慮せずに安易に決めては何かを必ず失う。
といってパースに頼っても勘違いを招きかねないのだけれど、スケッチ含め良く話し合う事が欠かせない。