DOMA/道南の家 設計 vol2 「考える」

紹介建築の最大の条件は”場所”。その可能性をどこまで引き出せるのか?
観察し、理解を深め、可能性を探る。敷地なしでは何も始まらない。



”予算”、最も現実的な条件となる。予算内でなければ全く無意味となる。
どれだけ適切な計画が出来るのか?・・・得意とは言えないが。



そして”要望”、求めること。この3つから建築は考え進めることが出来る。



始めに敷地を描き出す。次いで予算を勘案して建築可能な規模を算定し、
先ず”ヴォリュームの計画”を始める。敷地をどう利用するのか?建物を
どう配置するのか?大まかに眺めるながら適切なカタチを無作為に探る。



同時に室内の計画も大まかにスタートする。居室やその大きさか、各室の
性格・・・パブリック(公的)な居間や玄関やプライベート(私的)な寝室など
をどうレイアウトするのか?”ゾーンニング”を行う。



肝心なのは答えを急がないこと。可能な限り様々なパターンを検討する。
効率の良いものも悪いものも見つかる。この段階ではむしろより遠回りし
より多くの様々なパターンを模索する。



最も考え込むのはそのイメージ。お聞きしたカタチには直接結びつかない
ものの中に多くはヒントが隠されている。”DOMA”の場合、自分は敷地に
魅了されていた。そしてクライアントの大らかで優しい様にも感じ入っていた。
幸運にもこの2つは密接に関係ているように思われ、生活のイメージが明瞭
になるのを感じた。素直にこれをカタチに導く。



・・・どうカタチにするのか?いつもこれだけは難題中の難題。



※設計事例として”DOMA”(写真集に掲載)、その過程をしております。