2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

【 Moai in ny Story vol.15 】 実施設計打合の時のスケッチを少々。

『計画』の設計は規模策定が主でもあり、平面の確認を頂く事が多いだろうか。 対して『実施設計』ではより綿密に、造るもの全てを図面に記す事になるので、 検討・確認頂く事が一気に増えて行く。様々がリアルに想像される瞬間ではと思う。 打合せの図面は『…

【 Moai in ny Story vol.14 】 実施設計の要

実施設計の際に最も集中するのが矩計図だ。矩計図とは詳細な断面図と言えるだろうか。 空間はこの図面で決まる。矩計図のかっこ良い建築は実際、空間はかっこ良い。 嘘や希望では描けない素直な図面は、微細にな調整で印象がガラリと変わる事もある。 基礎か…

【 Moai in ny Story vol.13 】 実施設計スタート。

【 MoAi in ny 】・・・27坪の二世帯住宅を極めてローコストで設計をする。 ローコストとは「安価」という意味ではなく、低コストで「質」を求める建築と考えいる。 二世帯住宅となれば水廻りを共有しても様々な設えが必要となり、 思い切ったオープン構成と…

【 Moai in ny Story vol.12 】 実施前準備

実は、実施設計に入る前に準備をしていた。その一つが外壁ディテールの確認。 ある板金メーカーを呼んで確認し、1分の1・・・つまり原寸で検討をしていた。 後に現場に乗り込む際に参考とした原案でもある。 実施設計スタート時にここからスタートすると時間…

【 Moai in ny Story vol.11 】 ポスター購入

「セールだったので、ポスター購入しました!」とお聞きした気がする。 着工どころか、実施設計に進むがどうかも危ぶまれていた時だと記憶している。 何か、とっても嬉しそうな感じだったので、私も嬉しい気持ちになった気がする。 でも、それは無駄になって…

【 Moai in ny Story vol.10 】 設計契約 【編集中】

諸事情があり、概算を依頼した施工者との縁が切れることとなったのは秋の事。 ちょうど一年前、仙台で取り組んだ住宅も同じように、その時は予算が合わずと 理由は異なるものの、縁の切れることがあった。 予算内で間違いのない施工の出来る施工者を探せるだ…

【 Moai in ny Story vol.9 】 見学

2015年7月後半、見学会を催す。 住宅事例を2つ程、見学する。お忙しい中、オーナー様には御協力頂き感謝しております。 実施に人の住まう住宅を見るのは稀な事、貴重な機会です。「住む」という現実を目の当たりにするのは実際、迫真に迫る。 私自身、遊び…

【 Moai in ny Story vol.8 】 解決方法は必ずある。

図面、パース、模型にて提案、プレゼンテーションをしたのが2015年初夏。 無事に提案に至ったのだけれど、最初にクライアントにお会いした際に、 「難しい」と何度も告げていたこともあり、とても喜んで頂けた気がする。 これからは「難しい」を連発し、出来…

【 Moai in ny Story vol.7 】 プレゼンテーション その2 【模型】

プレゼンテーションの時は大抵、模型を用意する。 立体はやはり、図面やパースよりも分り易い。 それが小さなものでも目線を合わせると実際の光景が想像できる。 不安に感じていた寸法、全体のプロポーション、敷地との関係・・・様々が確認できる。 完成模…

【 Moai in ny Story vol.6 】 プレゼンテーション その1

敷地と予算の範囲でクライアントの要望に応える計画はこれしかない! 約一ヶ月の苦闘とは、この判断するために必要な時間だったのだと思う。 プレゼンテーションに使う時間は極僅か、徹夜の勢いで一気に仕上る。苦悩や苦闘の痕跡を消し去り、さらりとお見せ…

【 Moai in ny Story vol.5 】 計画、方針決まる。

禁手とは言葉のあやですが、思い切った寸法を使う事以外に解決はないと考え至る。 これまで使っていた寸法体系では、どうしても狭く小さい状態から抜け出せずに居た。 27坪で所要を満たせる手応えは得ていたので、あとはどう空間を導くかが問題だった。 間口…

【 Moai in ny Story vol.4 】 計画・・・27坪の二世帯住宅

お聞きした予算から既存建築解体費や杭工事費、それに設計料を考慮し、 建築本体費用に掛けられる予算をあれこれ組み立て悩んでみたところ、 ギリギリの単価を想定しても27坪が限界である事が判明した。 これを割り下回れば『質』を落とさざるを得なくなる…

【 Moai in ny Story vol.3 】 現地調査

調査は『要望聞き取りインタヴュー』と『敷地現地確認』の二本立てで帯広を訪ねる。 『敷地』は既に公図で確認済みだったものの、現実は想像以上に幅が狭く、悩んだ。 敷地の特性を活かし、可能性を・・・というよりも、そもそも、本当に計画できるのか!? …

【 Moai in ny Story vol.2 】 事前調査、『敷地』。

設計を始める前には事前調査をする。確認するのは『要望』『予算』『敷地』、大きくはこのような具合。 『予算』については、事前に銀行等に相談頂く必要がある。具体的には計画案が出来た時に審査を受ける事となる。 調査について、ここでは『敷地』につい…

【 Moai in ny Story vol.1 】 初めに。

クライアントに初めてお会いしたのは2015年の初春の頃の事。 お聞きした要望には正直、絶句したかも。 予算をお聞きし、ざっと坪単価を想定して割り返し建築規模を確認、スケッチをその場で起こしてみると、 非常にタイトな建築ではあるけれど、クライアント…

【 Moai in ny Story vol.0 】 設計とは?を書いてみる。

ファイルは5冊になった【 MoAi in ny 】。 設計図書 :実施図面は34枚製作 ファイル1:計画 ファイル2:見積書関係 ファイル3:監理 ファイル4:監理時スケッチ ファイル5:確認業務 住宅一つを設計するとファイルはいつもこんな具合に積み上がる。 …

【 bookshelf 】 の空間。

この住宅はとても大きな家なのだけれど、それを大きな空間のままプランをしていて、 それがあまりにオープンなので、設計当時の自分は勇気があったなー、勇敢だったなー、 挑戦者だったんだなーと改めて思う。 そして、そこに10年住まわれたオーナーが在り…

【 bookshelf 】 10周年!

この11月で築10年を迎える札幌近郊の住宅【 bookshelf 】、先日はお招き頂き、ご馳走になりました。 しばしば遊びにもお誘い頂いているので、定期的には通っていたものの、改めて眺めてみて思う事は多々。 実に丁寧に住まわれていて、建築は綺麗。あらわ…

【 bookshelf 】のドマ

『ドマ』のある設計した住宅、そのドマは条件も状況も異なり、使われ方も光景も、眺める風景も当然違う。 それは場所の特性を活かし、住まうご家族のために設計した住宅の個性を映え、違う事が当然なのだけれど 、実は「在る」事が重要で、あれば、場所の特…

10年、20年、30年。 ふと思い、記します。

住宅設計の際はいつも、10年単位での変化を考え、取り組むよう心掛けている。 幼い子供のいる家族なら、最初の10年は家族一緒、次の10年は思春期の子供達、でも、次の10年には家に居ないはず。 30年後は夫婦二人の生活が基本となるだろうか。二世…

雪降る前に訪ねてきました。

とある所要の際、ちょいと随分遠回りをして道草を。 訪ねたのは美唄のアルテピアッツァ。 アルテよりやや奥にある公園にある彫刻。 札に「盆踊り」という言葉が使われていた。賑やかだった頃の盆踊りは盛大だったに違いない。 ふと眺めると、踊っているよう…

【 MoAi in ny 】  今後のブログ報告について。

帯広で設計した27坪で二世帯の住宅は、建設自体が危ぶまれたものの無事に竣工しました。自分は竣工引渡しまでを観察しましたが、届くメールでは・・・本当に住まわれているらしく、それはいつも同じ不思議な体験でもあるのですが、つい先日まで自分の建築と…

数日前ですが新聞に載っていたので、

恵庭には柏木Bとカリンバという縄文の遺跡がある。道新一面で紹介されていたのが月曜日だったかな。 写真は『石棒』、柏木B遺跡出土のもの。初めてみたのは開拓記念館(現・北海道博物館)にあった複製だった。 これと出会っていなければ、縄文への興味は…

【 MoAi in ny 】  半地下の部屋。

小規模の建築、どうスペースを確保しようか?これは、計画当初からの大きな悩みであった。 写真のスペースは半地空間。半地下は高価になる恐れがあり、危ぶまれもしたのだけれど、 見積もりに残す事が出来た。半階降りると主たるスペース、半階上るとLOFTが…

【 MoAi in ny 】  「声が聞こえるのに、どこに居るのかわからない」

子供達の声が聞こえるのだけれど、どこに居るのかわからない・・・と、オーナーから感想が届いた。 してやったり!という気分だった。 LDKとSTUDYルームは、床というよりは橋、で結ばれている。 下から見上げるとこのような具合。木組の格子の橋となっている…