囲炉裏を囲み緒先輩方とお酒を頂く機会があった。
10月末の寒さを実感する夜、窓を開け放ち過ごす。
火の暖かさ、風の冷たさを感じつつ、食べ、飲む。
白く煙る室内の光景は格別に楽しい。
建築を志す人とのお酒の席は終始、建築を語らう。
還暦を向かえ、過ぎた先輩達の話は含蓄に満ちる。
打たれ凹んでも起き上がってきた人たちの話だ。
何にも知らず、あると見えただけで無かった道を
歩いてきてしまった人達の話は、武勇伝でもあり、
単なる失敗談でもある。ただ、とても楽しい。
その話に火を見て嬉しくなるような感覚を覚えた。
標となるのは「楽しさ」だと自分は信じている。