スケールを。 NAGAYAMA その2

ふと、竣工写真を見返す。まだ雪の残る寒い季節、
夕方から夜にかけて撮影した写真。





敷地は札幌駅が徒歩圏内の、人歩く風景の似合う地域。
こじんまりした店舗等の並ぶ街並み、歩くのが楽しい。
歩く速度に応じて小気味良く移り変わる街並みと
呼応する様な佇まいを考えた。
人の住まう場所には、やはり人の合うスケールがいい。


マンションの規模は街並みにとっては圧倒的な存在感。
威圧的で、重厚感や豪華さを演じる方法が一般的にも
見えるけれど、地面に近い場所はエントランスの他に
自転車庫やら、駐車場出入り口など、様々がある。
個々に独立したもののようにデザインすれば、
街並みに沿うことが出来るのではないか?と考えた。




最も当初のアイディアはそのことが明快だった。
その後、実況に応じて様々なに変化して行く。


最終案はこのスケッチが元になっている。
白い割肌の大理石を使った門や柱、庇を外観に
散りばめている。
人の目線では各々独立したものに、けれど全体では、
一連のものに見えるよう、そんな工夫を考えた。


実際、見上げるとマンションだけれど、
目線では何だろう?という具合です。




素材の違い、日中はテクスチャーが映えるけれど、
夜間が困りました。つまり、照明に悩まされる。