中空余白は自在。


音を聞いてから行ったので、幌平橋の橋近辺の
混雑を越えるのに時間を要し、満足に見る時間は
なかったけれど、花火大会って結構、面白い。


日常では体感のない空間を埋める閃光の塊が、
札幌の一風景を体に刻んでくれる新鮮な体験。





花火、興味あるわけでなし、ただ、写すとなれば
挑戦であり面白い。人の背丈上の、建物の高さ上、
上空は広大らしく、爆裂した火花が飛び散り、
夜空を自在に、拡散して行くだけ十分に安全な
スペースが豊平川には在るらしい。


どの高さにまで昇り、どのくらい膨らむのかを
予想しつつ、次の閃光の速さや量を想像しつつ、
シャッタースピードと絞りを悩みながら写す。


余地を大きく、相対して花火は案外小さく見える。
しかし侮ると、大きく閃光が飛び散り収まらない。


自分の持ったカメラの捕えられる範囲、実際に
飛び散る閃光の速さと量、想像のみが捕らえ得る。


まるで設計演習でも試みるかのようであり面白く、
故に今年もチャレンジしたのかも知れない。


覗くファインダーは、広角レンズでも狭く思え、
けれど、実際は小さくも思え、悩み悩み構える。