『SUKTINIS』

バルト三国の一つのリトアニアのお酒らしい。
知人のお父様が昨夏に訪ねたと聞いていたので、
この偶然の出会いは、ともて興味深い。



とある現場、プレカット材のシートには
フィンランドの名が刻印されていた。
木造在来工法であっても、今は大工の棟梁が
現場で墨出することは稀、ほぼプレカットが
主となっている。伴い材料は指定しない限り、
道産材になることはないだろうか。
木造住宅一つに携わるとしてもワールドワイド、
世界と関わるのだと実感させられる昨今。


表題の『SUKTINIS』というお酒、木製サッシの
営業で私の事務所を訪ねた方に頂きました。
・・・リトアニアの木製サッシ?


サッシは一般に多くは樹脂製が使われている。
フラット35等の融資基準にも合致する性能が
あり、広く普及し、また安価でもある。


デザイン性、ディテールの工夫を考えると
木製サッシは是非使いたい・・・が、高価。
けれど断熱性能を求めるなら当然の候補となる。


融資の基準等により水準を上げる等の
横並びの取組みではなく、個々に性能を
求める環境があるのか、寒冷地である
北欧で作られる木製サッシは、その性能の
高さは昔から定評がある。


今は道内でも綺麗な窓を提供してくれる上に、
細々、様々な要望に応えてくれる木製サッシの
メーカーがあるのだけれど、やはり高価だ。
樹脂サッシの二倍の価格でも収まらない程に。


輸入となる海外の木製サッシは、上手く使えば、
価格を押さえる事も出来なくはない。
がしかし、遠方故に制約も少なくない。


リトアニアからのメーカーの方のお話によると、
北欧は古くから技術の集積もあり、製品品質は
優れるものの、高価である事に違いはないと。
木材、その加工、ガラス、重いサッシを支える
金物など、複数の業者が関わるサッシ製造工程。
リトアニアは東側の国であった為に開発は後発、
比較的安価な労働力、資本の一括投入により、
より効率的な生産体制が整っているのだそうだ。
問題は知名度、ブランド力となるのだろう。


輸入の際は送料がまず大きな障壁となる。
定量を確保し、コンテナを有効に満たし送る
事ができれば、空気を運ばずに済むので、
送料負担を抑えることが出来る。


随分昔、カナダから住宅を輸入を手伝った事が
ある。コンテナの隙間に当時まだ日本に上陸して
いなかったIKEAの製品を詰め込んだりした記憶。


大変興味深いリトアニアの木製サッシ、送料の
他にも輸入製品ならではの輸送時間の問題もある。
建築工期は数ヶ月単位の余裕が欠かせないだろう。
ハードルは低くはないものの、とても魅力的な
製品を知る機会であった。


久しぶりに英語を使わなきゃならないかなーと、
やや緊張して迎えたのに、日本語は上手な方でした。
彼の置き土産の『SUKTINIS』はネットで調べても
何のお酒なのか見当たらない。ラベルを眺めても、
リトアニアは何語を使っているのだろう?
原材料には、blueberryの他に、
honey(country of origin Lithuania)」とある。
蜂蜜入りの度数50%のお酒。リキュールなのかな?


蜂蜜はバルト海の風吹く森でハチ達が蓄えた恵み、
なのだろうか。机の上に置いて透かし見る色、
蜂蜜の色味も加わるのかな。


寒冷地の北海道、現時点でコストパフォーマンスの
高い仕様設定は出来る。将来を考えると、今は先進と
なる仕様も普及する事になるだろう。性能を求める
設計環境はツールも揃うし、実はアイディアも在る。


このお酒は目の前にあるのにネットですら容易に
たどり着けない果ての国の文化。様々取り組みたい。
ハードリカーは好きなので、期をみて試したいよ、
『SUKTINIS』。





.