図説

一昨日、図説と相成った。
一年3ヶ月の設計期間を経てここまで。


実施図面は意匠図×52枚、構造図×33枚、
電気設備図×15枚、機械設備図×19枚、
全119枚となった。


規模、法的に求められる内容を考えると、
電気、機械は思いの他図面枚数が多く、
何より構造は特別に多い上に、
意匠図はまだ描き足りない。


描く枚数を考えると協力事務所にHELPをと
考えてもいたのだけれど、結局は自分で
描きたいと思い、描いた。
描き過ぎたかもしれない。


・・・描いた分だけ拾われ価格が入れられる。
コストを抑えたい、それは当然なのだけれど、
この仕事では漏れのない事を優先したかった。
住宅規模で期待できる工夫は通じない内容、
特別で特殊と言える部位は殆どないにも関わらず、
でも、描いたのは、設計者たる私の意図、想い。


依頼に応えて下さった施工者は皆様が、
誠実な方々であると思えました。
無事に施主と工事契約に至る日があるとして、
その後の建築時の労を思えば尚一層、
真摯に建築に取り組んで頂ける施工者を
期待したい。


コストを抑え、なんら特別なものもなく、
あっさりとしつつ、必然の空間を求めたい。




1年3ヶ月、みっちりと設計に取り組む。
クライアントには長い時間だっただろうか。
私と対峙する事となり、辛い時間も多く
あったはず、でも諦めたり投げ出す様な事なく、
真剣にここまで一緒に取り組んで下った。


もちろん、施主、クライアント本人なのだし、
それは当然の事なのだけれど、付き合わせて
しまったかもしれないとは思いつつも、
重要なのは今後。建築が始まってからが、
本番とも言える。その際は判断、決断が
常に付きまとう厳しい時間になる。
きっと、このクライアントは耐えられる。
おそらくは様々に悩まれつつも楽しまれる。


と、その前にはおそらく最も大きな壁となる、
見積もり調整がある。勝負は3月末に迫る。


今はフルに求めらる姿を考えたに過ぎず、
今後は優先順位を的確に見定め判断をし、
猶予も余裕もない最も厳しい時を迎える。


規模は今以上に減ずる事は出来ない。
質を落とせば手はあるだろうけれど、
貧祖は求めない。では何で工夫できるのか、
今から様々を考え選択肢を探さなければ。



JRが楽なのだと気付いた昨今です。
朝はともかく駅に向かい、
帰りも駅まで行けば家に帰る事が出来る。
自動車で通う方が時間猶予はあるのだけれど、
疲れ方には差があるみたい。


なのだけれど、流石に戻ってからは心身共に、
動けない程の中に居て、なのに未だ眠れない。
怠惰と緊張が入り混じる妙な時間の最中です。



最初の写真は図面タイトルに使った模型写真。
現実に色づかせるべく勝負はこれから。