見積書

見積書が届く。シビれる。
開封して鑑を確認、見積額に目を通す。
そして内容を確認して行く・・・には、
時間を要する。しばし、悩ましく佇まる。


数社から届き、届けられた書類は分厚く、
施工者の仕事を思わずには居られない。
入札形式をとる現設計、施工者の選定を
しなければならない。


何も考えずに先ずは付箋を貼ることにした。
山の様な見積書の紙の束、理解への第一歩。


先日図面説明を行った際にお渡した実施図面、
これと対となる見積書、分類と項目立てられ、
拾い出された項目には数量と単価が記される。
あの図面が見事に施工者の言語に置き換わる。


実施図面はクライアントの要望を建築の言葉に
置き換えるもの。見積書はそれを施工できる
形へと更に置き換えられている。
より現実的で具体的に建築へと近づいている。




施工者の圧倒的な職能を実感させられる時か。
参加頂いた施工者は大きなところも小さな
ところもあり、多様となっていた。
訪ね、訪ねても頂き、ここならと思う業者を
選定できたのではと思う。


見積書の所見の印象ではあるけれど、
作成された方の個性が色濃く反映してもいた。
どのように建築するのか?が記されていた。


先週末にクライアントを訪ね、役員方々と協議、
一社を選定することとなった。
昨日、その報告を先ずは電話にて果たす。


これから創るのに、断りの電話は恐縮してしまう。
おそらく、どの施工者と仕事をしてもきっと、
有意義だったに違いないと思えた。


丁寧で誠実、見事な書類を作成頂き感謝。
次の機会を期待し、応えるべく今、頑張ろう。
まだ、予算とは開きのある選定一社、
今後一月が勝負だと思う。


最後の写真は、クライアントのお寺の玄関の、
猫です。