vienna?

学会でウィーンに行くと昨年お聞きしていた。
”vienna”から帰りました。と、帰国メールは
とあるオーナー様から。


発音は難しい。自分を日本人だと紹介するのに、
ジャパニーズでは通じず、ヤーバンと発した事もある。
ウィーンは”Wien”と書いてヴィーンだろうか。


何やらとても充実されていた様子で、
是非とも話を聞きに寄りたい。
自身の携わる仕事、考察、研究を、諸外国で
照らし合わせる機会は貴重な経験に違いない。



何枚か、写真を頂いた。その内の一枚を、
勝手にアレンジして載せてみる。
モーツァルトの家の近所らしい。
人が居ない。朝早くなのだろうか?
街灯はあるのだろうか?
路地上の電線?に幾つかあるのだろうか?
看板は限られている。
ショーウィンドーは楽しそう。
何より、奥に見えるカフェテリアが楽しそう。


路上に椅子テーブルを並べてカフェテリア、
函館ならやや在りそうだけれど、北海道では
殆ど馴染みのない風景だ。ビアガーデンとも違う。


自分はゴッホの絵でカフェテリアを見て、
何だろう、これ?と楽しそうと思った記憶がある。
たぶん、楽しいのだと思う。誘われてしまう。
実際、外は人で溢れるのに、室内には誰も居ない
という事もあった。


届いた写真の一枚も、眺めてみると想像が膨らむ。




ウィーンはしばしばロースハウスの事を書き、
写真かスケッチをブログには何度か載せている。
載せたのはウィーンの繁華街にあるローソク店。
建築家ハンス・ホラインの作品。
旧市街は建築に厳しい条件が付与される事もあり、
低層部のみ更新が可能だったはず。看板も規制が
あるのだろう、大きなもの賑やかなものは御法度。


でも、可能性はあり、術は探す事が出来るらしい。
学生時代に眺め興味を抱いた建築はとても小さく、
しかし実際に見つけると喜びを感じるだけ十分に
素晴らしいもので、可能性を見る事が出来た。


パリやロンドンは巨大な街で、更新する事にも
意欲的で挑戦的な建築もあれば、古い街並みも
大切にされていたと記憶している。
旧市街は基本的に保全の対象となり、古くからの
佇まいが残され今も見る事の出来る町の方が多い。
ベルリンは破壊されたからか新しい光景が多く、
オランダはアムステルダム以外は近代の建築が
多く並ぶ街並みだったと思う。
ウィーンは古い街並みが残り、守られていつつ、
例えば低層部に限っては旺盛に変化があり、
歩ける範囲に様々があって楽しい経験をした。
きっと、今行けば違うものを発見するに違いない。


夜更け、届いた写真を眺め、あれこれ想う。