鳴竜

   
縄文に興味を持って久しい。土器づくりが体験ができると聞いて
開拓記念館を訪ねる。建物は非常に荘厳でありとても立派である。

   
エントランス前の広場、いつも中央の彫像付近に立ち、拍手をする。
日光の東照宮で有名な音の不思議、「鳴き竜」が体験できる。

        
広場には並行して2枚の硬い石壁が立っている。壁面を写真のように
”湾曲”させて凹ませ「鳴き竜」を再現させている。中央で発した音は
2枚の壁を反射して行交い、中央の拍手発信者に焦点を結び集め
響き渡ることになる。


鳴き竜・・・フラッターエコーとは反射音が重なり空気が震えるような
音の不思議。音響上は避けるべき現象なのだけれど。
森の中にある博物館を前に歩む自分の足音を意識させてるアプローチの
工夫は設計者の心意気を感じさせてくれる。


時を経ても色あせない質の高さ、出会えると心地よく感じさせてくれる。