田名部伸紀建築設計事務所

田名部伸紀建築設計事務所 ブログの案内です。

【 MoAi in ny 】 2016年秋、帯広で27坪の二世帯住宅、竣工しました。 【 MoAi in ny 設計story】 計画から引渡しまで設計の仕事を紹介します。現在、書き出し中! 【 DOMA/NATORI 】 2015年夏竣工。仙台近郊での住宅設計です。実りある経験でした。 【 DO…

停電後3夜 その5

本当は何か、大作を書き出す勢いであれこれと 考えさせられる出来事で、自分自身の緊張は強く、 けれど少し書いて納得してしまった様でもあり、 書くのが止まってしまったのだけれども、 撮っていた写真は貼っておこうと思う。 電車通りの交差点が見える。そ…

停電後3夜 その1

ノンフィクションでなら現実味の無い話だろう、 北海道全域停電、震度7の地震から3夜を経た。 今の自分の環境は既に平常の如く。 けれど、地域によってはまだ電気や水道が 途絶えたまま、激震の地では救助活動の最中。 けれど、囚われ自分が動けなくなるの…

停電後3夜 その2

6日早朝、地震は激震で且つ長かった。 身の危険を感じる程に強かったものの、 一度浮いた腰を再び下げる判断は一瞬で、 揺れを知るべく神経を尖らせていた。 直下なのか横揺れなのか? 直下の激震なら覚悟が必要、横揺れなら 震源は遠く余裕がるだろうと直…

停電後3夜 その3

落ち着かない夜が始まり更ける。 窓の外を写すと、消防自動車が通り去り行く。 赤色灯は写真だとこ写るのか・・・ 街灯も信号も停電、遠くの車のライトで浮ぶ街並み 車のライトだけが眩しい、暗闇の街並み。 この写真を撮った後、闇の向こうから人が現れ、 …

停電後3夜 その4

私が地震だ、停電だ、ともたもたとしていた時、 何事もなかったかの様に日常ルーチンを消化し、 平然と新聞を配達下さる方、この期に及んで 写真を取り出す程にはパニックの私に、 新聞と共に強烈な日常を運んで下さる。 幌平橋地下鉄駅の始発の頃のは、何時…

2018年 明けましておめでとうございます。

Caspar David Friedrich の絵の様で、好きな一枚。 睡魔に襲われ目が塞がれたのは昨夜の11時頃だろうか。 気づくと2時を回る頃、もう静かな街並み風景だった。 除雪などしつつ、暖かい冬の雪の夜を感じてみたり。 静寂を誘うように雪が舞い、遠くを掠めてし…

原点確認 その1

自分にはリセットできる場所、風景がある。 それが故郷の風景なので単純なのではあるが、 この、遠慮無く広がる大地、巨大に膨らむ空、 眩しい陽・・・これは時に夜の満点の星空か 一切の光の無い深淵の闇であったりする。 喉かな道を走っていると見えた輝く…

気になる光、消える色。

この前の朝の風景が忘れられない。 この時の朝の別風景なのだけれど、 少し角度を違えると、 突然、建物の窓に空の青さが映える。 反対を向けば色彩のある世界が広がる。 夜更けの雨が濡らし黒く輝く道、 遠く光る空は朝の空、 手前に薄く残るのは雨雲? 陽…

冷える水、月の輪。

雨上がりの朝、潤いある大気はやや冷たく爽やか。 雨が地表を冷やしてしまう季節に移り変わるのか。 水分を多く含む空、月の光が反射して輪を作る。 昼間は暖かいのに、夜は水の冷たさを実感する。

今在るものを眺めた。

ある朝の風景、雲のある朝、やがて陽が登る。 陰影のコントラストから抜け出す兆しは左上の 青さから、そこから一日が始まる。 トンボ・・・増えた。 人懐っこいわけではなく、どちらかと言えば、 人を恐れぬ様、警戒心はあるだろうに寄れた。 写真に収まっ…

陰影。

夕方の頃、11年前に塗った壁に映える。 塗壁は本当に好きだ。 映える光が美しい。 ドマの吹抜に掛かる梁、 掛けられた植物、 具合良く日差しを得て落とす影。 リビング正面の壁である。 日常の一コマがそこに在る不思議。 その一光に気づき、ハッとしてしま…

カヌーにお誘い頂きました。

広角レンズしか持って行かず、しかも終日逆行の中の...風景とカヌーを。 今回は3艇が集い、大勢で楽しませて頂きました。 『良い場所を見つけたらしい。』と連絡を頂いたのですが、 陽気にも恵まれた静かな山の中、本当に良い場所でした。 お気に入りの…

ISS

便利な世の中で、アプリをダウンロードすればアラームがなる。5分前に。 方角と角度を確認し、空を見上げて雲が無ければ屋上に上る。 5秒前に改めてアラームがなり、構えて見上げるとそこにISS!! 今は日本の上を飛ぶ軌道にあるらしく、よく見える。 …

見積書を眺める。

仕事もしています。見積書を眺めつつ。 見積書は項目と数字しか無い。言葉の説明は無い。 私の描いた図面が見事に数字に置き換わっている。 果たして呼応しているのか?書類の厚さを眺めると、 一瞬、諦めたくなるような。 諦めぬために、何とか自分の土俵に…

指揮。

本日はキタラでPMFオーケストラの演奏を楽む、文化的な休日を送る。 音楽の素養の乏しい私ではあるけれど、70〜80人からなる舞台は壮観だ。 一つの音を結ぶのに、幾人の幾種もの楽器の音が重ねられて行く。 生の音だけが聞こえてくる・・・特別で贅沢な時…

改めて編集すると印象が異なる。

これまでの作品を整理しポートフォリオを改めようと、このお正月の間に取り組んでみた。 紙面を変えて製作を始めて直ぐに壁に当る。正しく印象を伝え切れていない気がしてしまう。 10年来のお付き合いをさせて頂いている【 bookshelf 】からして、そう感じて…

あけましておめでとうございます。

昨年、道南は【 DOMA/道南の家 】を久しぶりに訪ねた帰りは下道をのんびりと走り辿り着いた室蘭、大学時代を過ごし場所だ。 道東の山間の町で育った私には、海は湖のように穏やかなオホーツク海しかしらず、海のある街だ!と嬉しくて、 入学して直ぐに大学か…

とある機会にて。

「話せる?」と聞かれ「はい。」と応えたのは3日前の忘年会の、酔った席でのことだった。 今仕事をご一緒させて頂いている同窓の、設備設計の大先輩に誘われ十数名の会合に参加する。 どのような会かも知らずに、ちょうど竣工写真の整理の出来た【 MoAi in …

10年、20年、30年。 ふと思い、記します。

住宅設計の際はいつも、10年単位での変化を考え、取り組むよう心掛けている。 幼い子供のいる家族なら、最初の10年は家族一緒、次の10年は思春期の子供達、でも、次の10年には家に居ないはず。 30年後は夫婦二人の生活が基本となるだろうか。二世…

ルイス・ポールセン・・・照明器具

建築、空間は光、スケール感、テクスチャー、 どう呼ぶかは様々ながら、3つ要素から成る。 私は光が気になって仕方なく、自然光採光は 設計において特に大切に取り組んでいる。 自然光採光は絶対に誤魔化しの出来ないもの、 故に使いこなすのが非常に難しい…

ドライブ日和

函館の帰りは下道をゆっくり海を眺め走る。 室蘭はイタンキ浜の東、クジラ半島の見える浜で、 昼と夜が入れ替わる瞬間に立ち会う。 時間にして10分もない刹那。 この光景が毎日あるのだと思うと凄い事だ。 学生の頃にあれだけ通った場所なのに、 この刹那を…

新年あけましておめでとうございます。

写真は有珠の善光寺で撮った円空仏様。 本物?複製品かもしれないのだけれど、 座敷の奥の方にしっかり鎮座していた。 北庭の光を障子越しに下方から浴びる、 とても印象的な姿が、隈の中に在った。 昨年の写真の中で特にありがたい一枚。 本年もどうぞ、宜…

善光寺

先日、函館から室蘭へ向かう途中に有珠に寄る。 高速ではないので、やや気楽なドライブだった。有珠の入江は波がなく、鏡のように静かな海。 波の高い季節に思えたけれど、ここは実に静か。 かつては澄んだ淀みだったらしい不思議な光景。 立ち寄った一番の…

海。

夜空を見上げると、今まで頂点にあった白鳥座が、 カシオペアにその座を譲ったように見える。 時期にオリオンが輝きだすのだろうか。 既に今時間は南の空にオリオンが見えている。 海は、お盆を過ぎると色が変わるような気がする。 日本海側は特にそう見える…

夜景。【編集中】

先週末、函館の現場からの帰り、寄り道をしてしまう。 早く帰ろうとは思っていたはずなのだけれど、 気が付くと室蘭の夜景を眺めていた。 学生の頃に見つけた絶景ポイントは今も健在、 出会う光景はあまりに印象的、今も変わらず。 そう言えばこの夜景、以前…

「やっつけたな!」

岩内漁港、もっと綺麗な岩内もあったのだけれど、 車を止める余裕もなく、通り過ぎてしまった。 「やっつけたな!」 有島武郎の『生まれ出でる悩み』の中の一言。 綺麗に丁寧に誠意の感じられるこの本にあって、 この一言だけは心からの言葉であるように思う…

みつけた海

何時だったか、「海の綺麗な場所はない?」と 函館の知人に訪ねてみたことがある。すると、 「海には行かない」という返事が返ってきた。 この一年、仕事で函館に通う。敷地の近くの海は とても好きだ。立待岬を眺められる。朝がイイ。 噴火湾の海はどこに立…

雨。

昨日の雨、不思議に思える程の勢いが不思議だった。 大気をどうすれば、あの水量を搾り出せるのだろう? 外でシャンプーしてみようか、迷うほどだった。 函館の住宅、現場が9月から始まる。 先立って地縄の確認のため、やや遠回りをして向かう。 恵山を背に…

手に余る。

間違って早起きした朝は、 手に余る劇的な朝だった。 どうして良いやら、お日様に向けて ただシャッターを切っただけ。 この輝きの後、あっという間に 薄暗い街並みが光で包まれてしまう。 爆発するような勢いで光が注がれる。 光によって世界が膨らむような…