明けましておめでとうございます。

昨年夏に道南を旅した際、長万部の平和祈念館に立ち寄る。
覗いてみただけなのだけれど、思いの他楽しい施設であった。


個人のコレクションが寄贈されたと聞いている。そのコレクションは
節操のない集まりにも見えるけれど、一本通じるものがあるらしく、
嫌味をまったく感じなかった。むしろ、驚くような出会いに満ちていた。


この小さな仏像達、中央の者は天と地を指差し、まるで「イエ〜ィ」と
声を上げ、楽しそうにすら見えた。何を意味しているのだろうか?と
気になり、幼馴染の坊主に尋ねてみた。





「それはお釈迦様の生まれた頃の像を表したものです。
 それは誕生仏といわれ、こんな言い伝えがあります。
 お釈迦様は生まれたすぐに、7歩歩き、右手は天を指し、
 左手は地を指し、「天上天下唯我独尊」といわれました。
 7歩歩いた意味は、「地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上」
 という六道輪廻の6つを一歩超えた処、つまり、仏さまになる
 ことを意味します。
 そして、「天上天下唯我独尊」の意味は、天にも地にもわれ一人、
 もっとも尊い存在です。
 という意味になりますが、これは仏様となり、智慧と慈悲を兼ね
 備えた仏さまだからこそ、いえる言葉でしょう。」



今年の年賀状はこれにしました。
少し遅い挨拶ですが、今年の書き始めに。