工事始まる。 ■BUTSUGWANJI vol.4
この設計、相談を受けたのは数年前に遡る。既に老朽化の著しい一部施設、
手を打つ必要のある状況にあった。修繕して使えるのか、建て替えるのか、
お寺を守る住職からの相談は真摯なものであった。
建て替える場合、ではどのような姿を考えられるのか?その際に、幾つか
提案をさせて頂いていた。
考えることは多い。規模の策定は大きな悩みの一つとなる。将来の姿を
模索され、より大きな施設が必要であるという見解に至り、建て替えと
いう事業方針が定まる。
昨春の依頼はとても嬉しく気の引き締まる思い。
以前の大規模計画とは異なり、今回の対象は納骨堂という一施設。故に
計画は非常に明快でもあり、設計は純粋な空間創造を図ることが出来た。
春から着工を開始している。無事に。もちろん震災の影響を受け、現場は
半ば混乱ぎみではあるものの。工程監理は現在、非常に難しくなっている。
パースは完成予想図。
山間の盆地の高み、道東の田舎にある敷地は、空がとても大きい。その
スケールの大きな背景は、いつ訪ねても魅力あるものと再認識させられる。
25.650mmのメインの空間は非常にシンプルな木造軸組の連続する空間。
先週、その姿が建ち上がる。明日、現場打合せ。訪ねるのがとても楽しみ。