暑さ対策

    


トンボはもう活動を始めている。トンボの幼虫ヤゴは一年単位ではなく
何年も水中で過ごすものも多いらしい。健気な生物、短い夏を謳歌する。








いよいよ暑い夏がくる。住まいの環境、冬の寒さと並び、夏の暑さへの
配慮は欠かせない。そもそも断熱性能は高い。クーラーに拠らぬ快適
さの確保は出来ないものか、いつも思案し、工夫を重ねている。


基本は「熱を取り込まず、上手に換気(通風)すること」。



    

傾斜屋根を使う場合は南傾斜とする。この方法は遮光、採光、換気に
おいて、とても理想的な環境が出来上がる。 【DOMA/道南の家】


無落雪屋根の住宅では、配置計画に注視している。冬の寒さ対策も
考慮し、冬は朝日は取り入れ、夏は西日を遮る配置構成。




夏の南中高度は高く、窓から差し込む光は室内奥まで入ることはない。
窓際は夏暑く、冬寒い場所、住まうのはその奥の安定した環境にと考
えている。ドマを組み込むプランは、解消の一例となるだろう。


そして換気(通風、風通)、これが欠かせない。低所、高所、各方位の
様々な窓配置は採光、室内の抜け感を高める他に換気という役割を
担う。特別な装置を用いず、自然の力を活用し、如何に住まうのか?
これにはクライアントの協力と工夫も重要となる。


まとまった庭を配置し、清涼な風を導き、温度差で上昇する空気の流れ
を使い排熱する。個人差、立地条件、何より物理的な暑さ熱量を動力
なしで解くのは難しいことには違いない。












初めての夏を迎えられるDOMA/yamanoteのクライアントからメールが
届く。先日の暑い日に家で過ごされたと。やはり暑くはあり、あれこれと
風道を探し試行錯誤の連続であったらしい。


住まいの中には日陰となる涼しい場所もある。柔軟に活用し、如何に
快適環境を見出すか?挑戦は始まったばかり。その日の決め手は、
「アイスコーヒー」だったらしい。なるほど、そういう手もありましたか。


    


普段はホットしか飲まない私ですが、最近水出しコーヒーが美味しくて
たまらない。スッと染み入る苦味が暑さの中で凛とさせてくれる。
DOMA/yamanoteには夏、暑い日に珈琲持参で思案しに行こうと思う。