DOMA/道南の家





DOMA/道南の家、点検のために約一年ぶりに訪ねる。「原野に建つ」という印象は、庭が
整うに従い南国のリゾート?という風情になりつつあった。10帖程の広いテラスが小さく
見えてしまうほど敷地は広大、函館山を見通せるローケーションはやはり圧倒的であった。


一年点検は通常一年後に行う。木造建築の場合、乾燥収縮により木が動くのに伴い、様々
な不具合が想定される。道南の家は冬を前に引渡しとなっていたこともあり、相談の上、
冬を2度越した後、十分に動いた頃に点検することとしていた。


障子や玄関ドアなどの建具は既に施工者により何度か調整されている。この日はボードの
ジョイント部分で浮きのあった珪藻土塗壁や、ナラの無垢フロアーの一部の膨れなど修繕
箇所及び修繕の方法、時期を確認している。


特に大きな不具合はなく、点検は何時しか再会を喜び皆で語らう場になっていたように思う。
時を経た後にクライアントの笑顔と出会える機会、その喜びは何物にも代えがたい。