酔う。 ・ ・ ・ まもなく竣工後五年。   【DOMA/bookshelf】


      


まもなく竣工五年目を迎える【bookshelf】、この日は単に遊びに行く。
ラグビーW杯の好試合のビデオを手に入れたので観ませんか?というお誘いでした。
久しぶりの【bookshelf】は変わらず健全に住まう器として働いていた。


北側のハイサイドライト、この時期の夕暮れは勾配天井を舐めるように長く陽が映える。
普段は終日、アトリエのような柔らかい光を生む窓なのだけれど、この光景だけは強烈だ。
稀にしか見られない不思議なシーンなのだけれど、どうも、住んでいる人には日常のようだ。





この日は自転車で訪ねる。片道16kmちょいの道のり。到着するとクライアントのF氏は、
最近購入されたミニベロに先ほど買ってきたというサイクルメーターを取り付けられていた。


ポーチにはブタさんがいる。その向こうに「石」がある。誰が何のために置いたのだろうか?


【bookshelf】は建替え、建築されている。以前はそれまで住まわれた古い家があった。
取り壊しの朝訪ね、内部を確認していた時に一つの石が落ちていた。手に取ると石には
日付と採取場所が記されていた。中央アジアかロシアだったかの湖のものだったと思う。


全てのものに「いわれのある」、そんな「もの」の多い住まいだ。
この石も家族の誰かの「いわれ」があるに違いない。




            


ラグビー観戦を楽しんだ後、「今シーズン最後だと思います。」とバーベキューが始まる。
bookshelfとは本棚のこと。設計上重要なキーワードになった言葉。同時に「アウトドア派の」と
いうサブタイトルを考え設計に望んでいる。クライアントは手馴れた様子で火をおこす。
  



             


アウトドアチェアの名作と聞く椅子を薦められ、すっかり寛がせて頂く。これが実に心地良い。
動けなくなり、そうこうしているうちにすっかり日は暮れて、たっぷりと長居してしまった。
これから16kmも自転車で帰ることなど、すっかり忘れていたヨー。
(酔い覚ましの必要があり、より長居してしまった ・ ・ ・ )

バーベキューはそのうち、ただ火を燃やすだけの状態となり、ただただ火を眺め、更に過ごした。
火を眺めるのは飽きない。この日は妙に”火”が印象的だった。
縄文人なんかも、夜は火を見て過ごしたのだろうか?などと想像を楽しめるくらいに酔いました。




昨年末に催されたスライド会が今年も開催されるという楽しみなニュースを聞くことが出来た。
昨年の模様はこちらです。その1 その2 その3








ちなみに観戦したのは「オーストラリア×アイルランド戦」です。
加点の方法が多いラグビーは戦い方のバリエーションも多いらしく、
アイルランドの泥臭いスタイルが光る見応えのある内容でした。

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