インテリア


住宅では、建築は住まう人の背景となるよう、
出来るだけ少なく、シンプルに、静かに佇むよう考え、
取組むように心掛けている。


共同住宅であるマンションのエントランスの場合、
特定の人のカラーに染まる室内風景は難しい。
建築が担うべきインテリアとして取組む必要がある。


数多くの人の住まいとなる建築物、その玄関として
人を迎え入れる空間は、より多くの人に受け入れられる
姿でありながらも、個性のあるものをと願った。



素材やテクスチャー、外から内へと導くシークエンス、
その大きさ、照明の効果など、様々な複数の要素を
調和させ、エントランスらしいインテリアに取組む。






石、木、タイル、塗壁、どの素材一つをとっても、
数多くのサンプルを集め、大判見本を製作した上で
検討し、選定している。


ディテールも数多く検討した。現場と密に相談しつつ、
可能不可能を見極めて細部を決めている。


照明は様々な方法を試みている。アッパーにダウン、
間接照明、没になったブラケット照明などなど。


明る過ぎると、電気代が勿体無いと消されてしまう、
という事前情報から、適切な照度を得るために、
何度もプランを練り上げ、照度計算を行い、予想の
難しい部分は器具を借りてきて再現テストを行い、
という過程を経てデザインする。


家具も同様、様々を検討した。張地の選定では、
数え切れないくらいのサンプルを集めてしまった。


と、ちょっと苦労を思い出しつつ写真を眺めてみた。