石 【編集中】


春に竣工したマンション、そう言えば竣工写真を
あまりアップしていなかった。
かなり苦労したのだけれど、気に入っている。


そのうちに整理して案内できればと思う。


その建築では石を使っている。
割り肌の大理石のボーダー加工の石。
モダンな佇まいに豊かな表情を
与えてくれる素敵な素材だった。






今進めているマンションの計画ではエントランスの
外観全面に石を使うよう予定。


見積もりはこれから、不安もあるものの、
使える石を探すべく選定を進めている。


これは却下したのだけれど、とても気になる御影石
磨けば、大理石のような艶やかさを魅せそうな予感。


アドルフ・ロースのように丹精に大きな面を覆う時、
考えたいと思う、とても気になる石。




未だ見つかってはいない、ビシャンで叩き仕上げた石と
組み合わせたいと考えていた石は見つかった。
(ビシャンで仕上げた石は高価なので採用は微妙だけれど。)


光にかざすと、なんとも色めき輝く。
他の建築材料にはみられない実に魅力的な素材。


難点は、重いことだろうか。
タイルの比ではない。


オーナーとの打合せにサンプルを持ち込む際は、
何故、こんな重荷を背負っているのか?悩む。







写真はウィーンにあるアドルフ・ロースのロース・ハウス。
石を使った建築といえば、何故かこれを直ぐに思い出す。

石積で造られた古典的でエレガントな中心市街地にあって、
モダンで装飾性のないこの建築は、批判の的だったらしい。
下層には磨いた大理石が用いられている。


大学を卒業して直ぐの頃、訪ねた時の印象は鮮烈だった。
どの建物よりも艶やかで、眼前の広場の風景を造る建築の
なかでも、主役のような存在に見えた。


今の計画はこのような方針は取らないのだけれど、
頭の隅にはこのイメージを残しておきたいな。






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