洞窟探検隊! その2

入江の右手の巨大な岩山の片隅、隈が奥深い。
人骨も発見されたという洞窟遺跡に違いない。
かつて円空和尚がここで木仏を彫ったとも言う。
構えた小さな鳥居が今回の探検の目的地だ。


洞窟内には祠があり、迎えるように卓が二つ並ぶ。
そこに6体の木仏が存置されていた。


谷筋の入江に差し込む日差しが砂浜に反射し、
下方から洞窟内に差し入る、奥深い隈の世界。
妙に生き生きと仏像達の表情が浮かび上がる。


差し入る僅かな光で作られる陰影、そして表情。


大きな手が印象的。


勇ましくも優しげ、温かくも厳しげ・・・あれ?


あれ、あれ? 円空北海道時代にここまで?


祠の立札に、円空仏善光寺にて保管とあった。
・・・流石は善光寺。有珠からは直線距離で
25kmも離れるのだけれど、威光は届くのだろう。
ひょっとして先日見たものがそれなのだろうか?


と言うことは、ここ在る木仏はレプリカなのか、
誰かの作か。しかしながら、それが誰のものでも
綺麗な光に浮かぶ様は素敵に思われた。


道も知らずに訪ね来て、ようやく出会う仏像達、
その甲斐は十分にあるように感じられる。


善光寺には神様も奉納?預かりがあった。
考えてみると、ここには鳥居がある。
その中に仏像が並んでいる。
手は、合わせるべきか、鳴らすべきか?