スケッチ NAGAYAMA その7

想起した時からデザインの意図は変わらない。
その意図を明らかにすべく、取り組む。
方針を固めた後も特にホール正面は思案したかな。

そんな内観のスケッチ。


これで決まりだ!と思ったのだけれど、
後に施工にはお金がかかり過ぎると判明。


これが最終案。最も良い案に落ち着けたと思う。




正面の履出し窓は背が低い。窓は床面を照らし光る。
自ずと重心の低い空間が出来る。近づくと視線から
窓は消えて行き、EVホールへと続いて行く。


内装の木パネルは部位や形状、壁面使用量を工夫する。
様々に展開するのだけれど、その高さは揃えている。
天井の高低や照明、床のランダムなボーダーなど、
様々な変化はあるものの、空間を整然と清潔感のある
佇まいにしてくれるのは、この基準となる高さ故だろう。


変化の振幅は、基準となる線がある方がより明快となる。
基準がないと、どれほど振れているのか分かり難い。
分かるほど振れると、やり過ぎということも多々ある。


めまぐるしく変わる必要はないけれど、退屈ではいけない。
気付かぬくらいの僅かな変化も、積み上げると大きくなる。
そんな幾つかを重ね、全体をデザインしている。