青春?


雪がどんどん融け始めている。
風は春を思わせる温かさでもある。
残る雪山の融け始めた部分を覗く。
小さなツララが沢山ある。
成長しては融け、融けては伸び、
・・・何れ、消えてしまうのかな。



森の中では、落ちた幹片が雪原に沈んでいる。
どうして幹片がそこらじゅうにあるのだろう?
気候が緩み生じた水、夜に凍り割れるのかな?


落ちた小片、雪よりも熱を吸収するのだろうか、
落ちてからやや時間の経ったものは見事に沈む。
そういう小穴が雪原のあちこちにあった。




ふと、森の雪道に動く、小さなものの群れ。
蚊柱にしか見えない。森はまだ冬模様なのに。




図鑑『札幌の昆虫』に照らすと、この昆虫は、
ユスリカ科の『キソガワフユユスリカ』のよう。
成虫は1日〜1週間しか生きられないらしい。


幼虫は水生らしい。池なのか雪融けの水溜り?
冷たい水のなかで育ち、春を迎える前に羽化、
刹那を雪上で慌しく過ごす昆虫、全く不思議だ。
天敵の居ない季節を選んだメリットは大きそう。
けれど、生きるには辛いほど寒いだろうに。


長い足、出来れば雪から離れておきたい、
だってやはり冷たいし、という風に見えます。




訪ねたのは水源池の森。まだ雪に覆われている。
けれど、水が枯れたわけではなく、木道の下に
細く流れている。直に溢れるようになるだろう。


雪の中から伸びる植物、彼等の落とす細い影、
まだ、最も綺麗に眺められる季節、そんな森。




街中の雪山も融け始め、昼間は水浸しで歩き難い。
そんな雪山の影を覗いてみると、ここにもツララが
たくさんある。


どういう都合があれば、これほど自在なカタチに
成長できるのだろう?過程は想像を超える。きっと、
いくつもの物語があるに違いない。


閉じ込められた気泡、上の方のものは少し古い
空気を閉じ込めていたりするのだろうか?例えば、
2週間前の空気、下のは昨日の空気という具合に。
こんな凄いものが、そこらじゅうに沢山あるのか・・・


写真は白々していたのでコントラストを上げてみた。
妙に青々とした金属のような光沢が浮かんできた。
この青さ、春色だろうか・・・「青春」?