陽射し

もう4時も回ると真っ暗。午前中の光りは良いけれど、
昼も回ると夕方の光になっている。しかも、室内の
奥深くまで陽が入り込んで来る。


現場を訪ねて出会う光、どこから入り込んで来たのだ
ろうと辺りを見渡しつつ、つい、眺めてみたりする。
養生のシートの隙間を縫って届く光りは、やがて竣工し、
たくさん浴びるだろう光の事を少し思わせてくれる。


写真はマンションデザインの現場
一棟は足場の撤去が始まり、クリスマス前には全景が
見られるはず。この一棟は、まだ工事が始まったばかり。


先週、今週と足重に木造の現場にも足を運んでいる。
そういえば、とても寒い。陽が入るということは、
十分に傾いているということ。ということは、つまり、
そういう季節だってことなので、寒いということだ。


1時間も話していると、手がかじかんで動かなくなる。
その内、鼻水をすすりながら懸命に腕で描こうとする。
木造の現場は現場事務所があるわけでもなし、暖を
とるところも限られ・・・でも現場に行くと安心する。


行けば、何事もないということはない。常に新しい現場、
初めての職人さん達に囲まれることも珍しくはない。
厳しい人、難しい人も居れば、合う人もいる。
何とか設計趣旨を示し、部位毎に意図を伝え、どう解決
するのかを議論する。緩く、楽ではなく、シンプルで、
すっきりとしていて不足のない答えを探して話し合う。


寒さに負けて帰りたくならぬよう、暖かくして行かなきゃ。