旅人、騒ぐ。


ある日の夕暮れ時、極近所で大きく響く金切り声。
呼ばれたような気もしたので外を覗くと、
直ぐそこの電線に一羽の鳥が居た。


知人に聞くとヒヨドリだそうだ。ネットで検索すると、
渡り鳥とも書かれていた。体は大きく体力はありそう。
弾丸形に見えるし、きっと瞬発力があるに違いない。

年中近場に居るのではないかと耳にしたものの、
遠いところから来たかもしれない旅人と知れば、
何やら違う空気を運ぶべく、訪ねてくれたのだろうか。





びっくりする程に声は大きい。自分はここだ!と宣言
しているかのよう。それでいて周囲を警戒する様は
野生的、にも関わらず、窓の隙間から写真を撮る私には
気がつけない様子。どこか可愛いヤツなのかもしれない。


津軽の海を越える時、室蘭沖ではハヤブサの襲撃に合う。
彼はそのハヤブサを凌いでここに辿り着いたのだろうか?
そう思うと、ドラマが幾多も想像でき、尚のこと楽しい。


次はどこへと行くのだろうか?