見積。

昨年末から進めていていた住宅の実施設計、
描いた図面は現時点で31枚に及ぶ。


1月中過ぎに見積依頼をし、図面を提出。
先週末に見積が届いた。
精査の上、この週末に調整作業を終える。




設計は、「計画」「実施設計」「監理」の
三つの業務を基本とする。


「計画」はプラン、構造、規模の大筋を決めるもの。
「実施設計」はこれを具体的に図面とする作業。
「監理」は建築現場にて設計意図を正す作業。


実施設計は、計画した建築を建築の言葉に置き換え、
図面にする作業。実際に造る建築の指針となるもので、
見積時には施工者に何を造るのかを知らせる役割がある。


「監理」は着工以降のこと。そこに至るには、
クライアントと施工者が工事契約を締結する必要があり、
そのために実施図面は契約図面へと昇華する必要がある。


実施設計の図面製作は設計意思で進める事が出来るけれど、
契約図を得るには、クライアント、設計者、施工者の
共通認識を礎とした図面を完成させなければならない。


つまり、届いた見積を予算内に収める最難関作業が控える。


建築がクライアントの要望に応えるものであり、
その工事が施工者にとって利益を生むものであり、
そして、設計者である私の納得行くものとしたい。




と、言う事で・・・



届いた分厚い見積にインデックスを貼り、内容を理解する。



精査をし、様々書き込みつつ、要点に付箋を張り出す。



貼り付けた付箋を見返しつつ、それらを表欄に整理し、
調整の必要な項目、調整可能な項目、調整を期待する項目を
一覧にまとめる。これを元に施工者と調整を図る。



調整作業の後に届く見積が先ずは最初のステージとなる。
設計者も施工者もプロ、クライアントの不利益を望まず、
クライアントの要望の対価に相応しい建築を求めて。