春らしい。


気持ち悪い?
悪くはないですよ、綺麗な生き物。
春、暖かくなってきて出てきた様子。


逃げ込んだのは隠れ場乏しい草薮から遠くであった。
きっと「仕舞った!」と思ったに違いない。
こちらは素手で、何度もチャンスがあったので、
楽々捕獲させて頂き、暫し眺めさせて頂いた、春。


生物はどのような生き物も清潔に違いない。


この日は春早々、春ゼミの抜け殻も沢山見つけた。
セミは羽化直前まで土の中に居るはずだ。
地上に出ると迷わずに木を登り羽化をする。
飛び立つまでに要するには半日程度だろうか?
それまで土の中に居て、自身を清掃する暇は無いだろうに、
抜け殻には土汚れが全く無い。


土か腐葉土の中で暮らす時間の長いクワガタやカブトムシ、
彼等の体表が泥で汚れて居る事もない。
彼等の幼虫も然りだ。


捕まえたトカゲ、体表は綺麗で清潔そのもの、
土も砂も泥も付いては居ないし、湿りも無い。
不潔にしていると、きっと直ぐに虫が付くのだろうな。


生存期間が考慮された性能なのかもしれないけれど、
生命を終えると、それらは直ぐに泥にまみれて仕舞う。
体表を手入れ出来そうな構造をしていない昆虫ですら。


表面には僅かな段差や隙間がありそうなのに、
何かが詰まる事も無く、いつも綺麗だ。
適度な起伏、凹凸、毛、鏡面・・・様々なカタチで、
清潔感を保っている様だ。そのアイディアは凄い。


そのアイディアの片鱗の一つでも学べると、
建築も考え易くなるのにな、と思う。