薄い月に誘われてしまう。


心惹かれる薄い月、また出会う機会はあるだろうか?


朝6時に起き出し、7時過ぎに家を出て、今日は早い帰り。
金曜夜の道東の帰り道はやや混んでいた。なるほど。


コクワ、来週訪ねた時は食べ頃だろうか?残っているとイイなー




台風が降らせた雨は大地を湿潤にし、
夕時の冷たい空気に触れ、
結露しては大気に満ち、
遠くの山を霞ませる。
けれど、冷たい空気は多くの水分を保持する力は無く、
夏場の様に霧にまでは至れず、空は澄んだ秋模様。
と、いう具合の風景に薄い月を加える。


・・・これが正しいかどうかは分からないけれど、
設計もこのくらいきちんと条件を整理して積み上げ、
創れるなら、と思う。






帰り道、あまりに薄い月が目にとまり、走れなくなった。
誘われてしまう。
珍しく車を止め、三脚を立て、カメラを構えた。
でも、疲れてもいて思考力は乏しく、とりあえず、
絞れば良いかと思い撮る。いつもなら、様々の設定を試す。
絞ると光は少ししか入らないので露光時間は長くなる。
長くなると、天空は動いてるので、薄い月がデブになる。
ISO感度を高くしてでも開放側で撮るべきだったか・・・
少し太くはなっているものの、繊細な夕景が撮れたかな?


進めている計画、この空の下に聳える山脈の如く、
静かに風景を決定付ける”層”として佇まえるか、
瀬戸際に今はある。
風雪で道が崩れる程に厳しい条件下にある存在なのに、
こうして薄い月の下では薄い一枚の紙で作られた様に静か。


この静寂を築けるのに、内に激しい環境を内包出来る、
しかもそれが風景を決定付けられる存在、そう在りたい。


この写真、とても気に入ってしまった、誘われた。