内陣

お寺の本堂には『内陣』と『外陣』とが在る。
外陣は我々が在る場所、阿弥様は内陣に在る。
伝統的な本堂では、これは明瞭に仕切られる。
一般にその設えは高価で華麗、相応しく在る。
ローコストで考える時、再現は非常に難しい。
「仕切りには拘らず」という要望があった。
果たして、どう内と外を仕切り無しに実現
出来るだろうか?模型であれこれを試した。



内陣上部に垂壁を設ける。一般には透かし彫り
の在る欄間や大きな柱で区分されるもの、
垂壁だけでも資格化は出来るものの、コストを
考えるとクロス張の壁では心元がない。
模型では比較対象として製作。



現場を見て閃いたアイディア。仕切るので無く、
ヒダを幾重にも重ねてみた。もう一枚加えられ
れば、奥行き感を築けるだろう好みの一案。


ただ、そもそも奥行き方向の余裕は無く、
須弥壇もあり、重ねる事が難しくもある。



最初に考えていた一案は、須弥壇の上空を低く
押さえ、空間に緊張を与えることで、須弥壇
大きく、納まる阿弥陀様が大きく見えるように
考えたもの、仕切りなく内陣の表現を試みる。



照明、音響設備が備わる本堂、それらを含め
思案し、前案から発展検討をしてみた。



更に、設けた天井面を奥へ長く伸ばし内陣を
包むように施している。


天井を無くし大断面の梁を現しにする考えもある。
写真を撮り忘れてしまった・・・


最後の案を温めてみたい。