枝から生えるお菓子


迷子になりそうなほど白く消える風景。
GW、近郊の山の頂は未だ春を迎えてはいない。
どちらかと言えば、暴風の吹雪であった。


風の届かぬ林間を抜けるスキーヤー


太陽の光は白い大気に拡散されてほぼ完全に方向性を失い、
十分に弱められた光が林の中に微かな陰影を生じるのみ。
その光を吸収し飽和したかのように発光する白い大気は、
霞み消える背景となり、不思議な奥行きの風景に繰り広げる。
(文豪作家風に表現を試みるも、難しい・・・)


積雪や氷柱でもない白が樹幹を覆い、葉を垂らす。
どうやら風上側についている様にも見える。
かじるとミルフィーユの様な食感


春近し、暖かくなった空気は水分を僅かに多く
含む事ができる。そこに吹き込む寒気に晒され、
樹皮や葉に結露し、結晶化、成長したものか?


これが樹氷と言うものなのか?よく分からない。
何と言うか、「枝から生えるお菓子」の様だった。
迷わず噛んでたし・・・食べはしなかったけれど。


・・・ん!お菓子のアイディアになるのでないか?