竣工写真 その3 【DOMA/NATORI】

東京の写真家、半村さんが撮影された日は曇り
だったらしい。空の明るさで写真を撮る機会。
室内はどれもしっとりとしていて気持ち良い。


室内の明るさは日差しが入り作るわけではない。
日差しは強過ぎ、影も多く作り、むしろ暗く
感じられることもある。光のコントラストが強
過ぎると落ち着かず、居心地を損なうだろうか。


太陽は動くのだし、季節によっても違う。
日差しを室内へと考えても安定はしない。
では、どうすれば室内を明るく出来るのだろう?


私は天空光をいつも考えて設計に取り組んでいる。
曇りの空、その時の室内が人工照明なしに
穏やかな光の空間を出来ないかなーと悩む。


空は日出から日没まで安定して明るく、ある程度の
雲の量は効果的に光が屈折して広がりもする。
直進してくる強い光にのみ頼るのでなく、大気を
屈折して届く柔らかい光を上手く取り込めたなら、
より自然な佇まいが出来るだろうなーと思う。


このブログのタイトル画像は道南の家の北側高窓。
照明に頼らず、自然光のみで穏やかな空間を創る、
実はとっても難しい設計課題。



DOMA/NATORIの竣工時の別アングルを一枚。