原点確認 その1


自分にはリセットできる場所、風景がある。
それが故郷の風景なので単純なのではあるが、
この、遠慮無く広がる大地、巨大に膨らむ空、
眩しい陽・・・これは時に夜の満点の星空か
一切の光の無い深淵の闇であったりする。



喉かな道を走っていると見えた輝く山の連なり。
反対側の山の影が畑に落ち、山のみを輝かせる。
本当はもう少し先でもっと綺麗な風景があって、
でも油断するとスッと消えてしまう刹那のもの。


この光を追い出し始め、一枚目の小山に登った。
登る積もりは無かったのだけれど、
探し出してしまい、もう少し上、上へと・・・
走って登ったのは、三角点と言う小山。


小学生の頃はここでスキー授業をした山。
自分の足で登り、滑る。楽しかった山。
突然登ってしまい息が上がったぞ、この山。


陽が沈むと一気に夜になる風景。



低い陽射しがある、つまり遮るものが無い場所、
逆光は小さな草木の輪郭までを輝き浮かび出す。


空気が澄んでいるのだろうか?
遮るものの無さを知覚出来てしまう、気がする。
そのクリアーさが、日常のあれこれ詰まり、
何かしら積み重なる自分を綺麗に流し去ってくれる。
・・・のかな?