見学  ■S-House vol.6

S-Houseのクライアントとは、敷地見学やラフプランを通じて
お話をお聞きしつつ、設計への準備をしていたのだけれど、
欠かせぬ一つとして、「住宅の見学」もしている。




昨年の冬の終わり頃、Bookshelfを訪ねる。自分自身、近況を
見せて頂きながら、オーナーであるF氏自ら案内頂いた。この時、
かねて疑問であった一つが理解できた。


Bookshelf、F氏のための特定のスペースは用意されてはいない。
ただ、そう言えばお正月休みなどの度に納戸が拡充されていた。
すっかりスポーツやアウトドア用品のためのスペース、なるほど。


          


お気に入り楽しい場所に違いない。写真は、このお正月に自ら造作
された新しい棚と、用具の収納具合を見せて頂いている。






竣工写真は持ち合わせているけれど、実際に住まわれている
風景を見せて頂ける機会はとても貴重だと思う。自分の言葉も、
具体的な光景を通じてなら意図がより正確に、またより想像を
膨らませる機会となれるかもしれない。
同時に、クライアントの好みや理解を知る機会ともなる。









この日は更にもう一つ、「家具店の見学」もする。大谷地にある
札幌ファニシングを訪ねた。ファニシングやカンディハウス等を訪ね
ると、一通りの家具に出会うことが出来る。


      

ファニシング、ソファ類ではHUKLAが充実している。ソファの心地は
千差万別。どの具合が好みなのか?確かめることも出来るし、当然、
お気に入りの一つを探せるかもしれない。


実際、心地は随分違う。椅子やベッドも含め、あれこれと試すことが
できる。実感出来ると、そんな家具から空間のイメージが膨らむかも
しれない。夫婦でも心地やデザインの好みは違うもの、話は尽きない。


ファニシング、名作マレンコを座り行くだけでも価値があると思う。


      




何かを決める機会ではないものの、より具体的な体験の機会となる。


既に提示していたプランは、選んだ敷地、土地の価格を勘案し、予算に
応じた規模を策定して描いている。それは建築までのこと。住まうには、
家具は欠かせない。その家具も心地やデザインを選ぶと、安価ではない。
新しい生活を始めるに必要なコストも踏まえるという意味でも、刺激と
なる機会ではないかと思う。