壁塗り。 ■S-house vol.9

この日は、設計ではなく作業員としてクライアントと共に現場に乗り込む。
S-House、外壁の赤い松の羽目板に保護塗料塗る第一回目であった。
(アプローチに羽目板を使っている。)


   


使ったのはデンマーク製の環境に配慮された外部塗料。拭取り仕上げ
なので、高い技術が求められることはなく、誰にでも塗ることが出来る。


乾燥が速く、長持ちするような便利さとは無縁のもの。塗り重ね、使い込
むことで風合いを増してゆく、そん塗料を選んでいる。




ところで、何故塗っているのか? ・ ・ ・ それは減額案であったから。




高価な木を仕上げに使ったので、足りない予算は自らが補うべく、塗る
こととなる。という、大義名分の元に、建築に参加し、一緒に楽しんでしま
おうという思いがあった。それに木はメンテナンスが欠かせない。大切に
すれば末永く使える素材だ。今のうちに経験しておくことにも価値がある。




塗料の油が木に含浸する様を眺めるのは、とても心地が良い。




そんな理由にも関わらず、道具一式、場所まで整えて下さった
工務店さんには感謝です。担当者の笑い顔が目に浮かぶ。





思えば、これまで自分はたくさんの現場で実際に作業する機会に恵まれた。


Bookshelfでは室内の塗壁、外壁木部の塗装に参加した。
DOMA/yamanoteでも室内の珪藻土塗り に参加している。
リシンの掻き落し、漆喰、塗装など数多し。好んでいるつもりもないのだが、
なぜか、やっている。直ぐに腰にくるので避けたいはずなんだけれどなー。