朝の空気

支笏湖を訪ねた朝、実感する。朝の風景はとても穏やかで瑞々しい。
正午を過ぎると湖は波立ち風も出る。陽気で温み、様々なものが動き出すからか。
まだ温まりきらない朝の外界は静か。水分を含む重い空気が淀み風景を霞ませるほどに。




朝日と夕日は方向は違えど似ている。けれど、似ているのに違う。
陽射しは暖かく強い。遠くの森は層を成して風景をつくり、空へ溶けてゆく。
紅葉にはまだ早いけれど、10月の連休はとても心地よい秋の風景だ。




しばしば朝の森を探検し水滴を探す。陽が高くなると何処かへと消えてしまう。
朝の空気の潤いは、植物がこんな具合に蓄えられるほど豊富な水が証だろうか。
水を多く含む重さのある心地よい空気が、朝日の新鮮さの秘密だろうか。









設計をする際、朝の風景はいつも強く意識し、大切にするシーンだ。






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