ルイスポールセン



【bookshelf】のダイニングテーブルは、キッチンと一体となった家具として
デザインしている。そのテーブル、7〜8人が集えるとても大きなものだ。


肝心なことに、ここは天井の高さを2.1mとかなり低く設えている。
この低さが良い。空間を逃がさず閉じ込めるには必要な、身体を包み込む空間。
リビングそしてドマへと広がる空間は狭さとは無縁、落ち着きを備える。


空間は大小の組み合わせ、様々な工夫により、適所に大きさをつくり、
展開するのがとても心地よい、そう思う。






このキッチン+ダイニングテーブルには4灯の照明器具が灯されている。
好きな北欧の照明器具メーカー”ルイスポールセン”のペンダント照明が灯る。


名作であるルイスポールセンの”PH5”は【DOMA/yamanote】、【DOMA/hachiken】、
佛願寺の庫裏でも灯されている。
”PH5”とは異なり、多灯する必要がある時は写真のこの器具を選ぶことが多い。


「多灯」は実は綺麗な照明のコツでもある。他のブラケット等との組み合わせ、
壁、天井の仕上げも考え、どう設えると心地よい場所が出来るのか?悩んだ成果。
【Bookshelf】にはとても良く似合っていてる、眺めるたびに何時も自分は思うのだ。


低く低く、天井から吊るされた器具は光源が上手い具合に隠されて見えない。
天井への配光があり、自ずと間接照明の機能も備え、当然テーブルの上は
彩りが良く、向かい合う人の顔も綺麗に見える。なんて優れた簡素な器具だろう。


招かれ、座り、食べ、飲み、語り・・・となれば照明器具など目には入らない。
そういう日常の光景をより魅力的に演じてくれる代物だ。器具が勝ってはならない。


という状況でもあり、お招き頂いた夜は相当遅くまで更けるのを楽しんでしまった。
見せて頂いたアラスカの写真、1500枚は家族各々が手にしたカメラで、めいめいが
思い思いに撮ってきた写真の総数。オーナーF氏のお話は含蓄を備えつつも軽やかで、
ご家族の写真を通じて語られる見知らぬ世界に想いを馳せてみることが出来ました。

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