迷い刷毛。


とても良い印象の古い家を見かけた。印象の
良さは、良く手入れをされているからだと思う。
新たに塗られたらしい古い壁が輝いていた。


どうやら幾多の増改築のあった建物のらしい。
モルタルの壁は所々で目違いがあり・・・
塗り分けするのは難しかったんだろうな。


迷い刷毛。


塗った人は「あれ?」と、困ったのだろう。
その苦悩が滲む刷毛の迷い、その痕跡を
あえて残したのは何故だろう?








本当に印象が良い。壊れたブロック塀もこのように
まとめられ、周囲を綺麗に掃き清められていると、
そう在るべきと思わせる説得力すら感じてしまう。




見習うべきのある、何とも可愛らしい家だった。