夕陽


「うわー」とご主人が発したらしいその光景が届く。
夕陽映える南壁はセルフ施工の苦心の作です。


西壁の高窓から差す西日が14m先の東側壁に映える。
その落差は約1mだろうか、6/100勾配程。
14m超の南壁面を一文字に照らす夕陽とは、
確かに声を出して驚く光景に違いない。
ご主人、ビックリしたんだろうな、休日の夕方に。


この日差しは年に二回、見られる機会があるだろう。
春と秋なのか。逆に東側の窓から差す時期も二回ある。
夕陽は生活時間帯で良く観察が出来る。
低く強く何より長く差し込むものでもあり、
気付けば驚くような印象的な光景を室内に作る。
設計者の自分がそれを観る機会は実際、乏しい。
住まわれる人のみが知る、特別な時間に違いない。



設計を終えた後にご主人を驚かす機会があったとは、
ちょっと嬉しい。